第9回不動産市況DI調査(令和2年(2020年)6月23日公表)
2020.04.01Ⅰ. 調査の概要
令和2年4月1日を基準とし、過去半年(令和元年10月1日~令和2年4月1日)の不動産市場の推移に関する実感と、この先半年(令和2年4月1日~令和2年10月1日)の不動産市場の動向に関する予測について、(公社)石川県宅地建物取引業協会会員に対しアンケート調査を実施し、(公社)石川県不動産鑑定士協会が石川県不動産市況DIとして集計、分析したものです。
なお、本アンケート調査は、毎年4月と10月の年2回実施します。
(発送数:970 有効回答数:154 回答率:15.9%)
Ⅱ. 本調査の地域区分
本調査では、石川県内を下記の通り区分し、アンケート調査を実施しました。
また、区分した各地域を下記の【区分名】のように称することとし、記載にはこの区分名を用いています。
【区分名】 1.【奥能登地区】輪島市、珠洲市、能登町、穴水町 2.【能登地区】七尾市、志賀町、羽咋市、宝達志水町、中能登町 3.【県央地区】金沢市、かほく市、内灘町、津幡町、野々市市 4.【手取川地区】白山市、川北町 5.【南加賀地区】小松市、能美市、加賀市 |
Ⅲ. 回答者の属性
回答者の属性の詳細は本文(p.1参照)記載の通りです。
Ⅳ.集計結果の概要
(1)地価動向(県全体)について
① 住宅地
>今回(令和2年4月1日時点)の県全体の地価動向DIは+3.4pt、前回(令和元年10月1日時点)
と比べると29.6ptの大幅な悪化。
なお、前回時点における半年後の予測値は+5.1ptとなっていたが、今回調査では上記の通り予
測値をややに下回った。
半年後(令和2年10月1日)の予測値は、今回調査時点と比べて48.5pt悪化の▲45.1pt。
>地域毎では、手取川地区が最も高く+28.6pt、また最も低かったのは、奥能登地区の▲66.7pt。
金沢市は、第1回調査以来改善傾向で推移しており、第7回調査時点で地価動向DIは+76.4ptと
過去最高を記録した後、第8回も+52.5ptと高水準で推移していたが、今回は+13.9ptに留ま
りコロナ禍の影響を受けたものと推察される。
金沢市の半年後の予測は、大幅悪化の▲54.1ptとなっている。
半年後については、奥能登地区・能登地区が改善、県央地区・手取川地区・南加賀地区が悪化と
予測されているが、中でも県央地区の悪化が顕著である。
② 商業地
>今回(令和2年4月1日時点)の県全体の地価動向DIは+6.8pt、前回(令和元年10月1日時点)
と比べると33.4ptの大幅な悪化。
なお、前回時点における半年後の予測値は+17.4ptとなっていたが、今回調査では上記の通り
予測値を下回った。
半年後の予測値は、今回調査時点と比べて53.9pt悪化の▲47.1pt。
>地域毎では、手取川地区が最も高く+40.0pt、また最も低かったのは、奥能登地区の▲47.1pt。
金沢市は、第1回調査以来改善傾向で推移し、第7回調査時点の地価動向DIは+87.8ptと過去最
高を記録したが、今回は+24.1ptに留まり、コロナ禍の影響を受けたものと推察される。
金沢市の半年後の予測は、大幅悪化の▲60.0ptとなっている。
半年後については、奥能登地区が横這い、能登地区・県央地区・手取川地区・南加賀地区が悪化
と予想されているが、県央地区の悪化が顕著である。
(2)石川県全体の不動産市場の動向
① 土地・新築戸建
>実感値は▲11.4ptと前回調査に比べ18.0ptの悪化。
地域毎では、県央地区が最も高く▲7.0pt、最も低かったのは手取川地区の▲42.9pt。
>半年後については、全ての地区で悪化と予測。
② 中古マンション
>実感値は▲29.4ptと前回調査に比べ24.7ptの悪化。
>半年後については、能登地区・手取川地区が横這い、県央地区・南加賀地区が悪化と
予測。
③ 中古戸建
>実感値は▲14.6ptと前回調査に比べ18.1ptの悪化。
地域毎では、南加賀地区が最も高く+6.7pt、最も低かったのは能登地区の▲42.9pt。
>半年後については、奥能登地区・県央地区・手取川地区・南加賀地区が悪化、能登地
区が改善と予測。
Ⅴ.不動産賃貸市場の動向等、その他詳細については、本文ご参照ください。
⇒ 第9回石川県不動産市況DI調査結果(基準日:令和2年4月1日、公表:令和2年6月23日)