第16回不動産市況DI調査(令和5年(2023年)12月13日公表)
2023.12.13Ⅰ. 調査の概要
令和5年10月1日を基準とし、過去半年(令和5年4月1日~令和5年10月1日)の不動産市場の推移に関する実感と、この先半年(令和5年10月1日~令和6年4月1日)の不動産市場の動向に関する予測について、(公社)石川県宅地建物取引業協会会員に対しアンケート調査を実施し、(公社)石川県不動産鑑定士協会が石川県不動産市況DIとして集計、分析したものです。
なお、本アンケート調査は、毎年4月と10月の年2回実施します。
(発送数:977 有効回答数:255 回答率:26.1%)
Ⅱ. 本調査の地域区分
本調査では、石川県内を下記の通り区分し、アンケート調査を実施しました。
また、区分した各地域を下記の【区分名】のように称することとし、記載にはこの区分名を用いています。
【区分名】 1.【奥能登地区】輪島市、珠洲市、能登町、穴水町 2.【能登地区】七尾市、志賀町、羽咋市、宝達志水町、中能登町 3.【県央地区】金沢市、かほく市、内灘町、津幡町、野々市市 4.【手取川地区】白山市、川北町 5.【南加賀地区】小松市、能美市、加賀市 |
Ⅲ. 回答者の属性
回答者の属性の詳細は本文(p.1参照)記載の通りです。
Ⅳ.集計結果の概要
(1) 地価動向(県全体)について
① 住宅地
●今回(令和5年10月1日時点)の県全体の地価動向DIは+23.7ポイントであり、前回(令和5年4月1日時点)と比べて4.4ポイント悪化した。なお、前回時点における半年後の予測値は+14.0ポイントとなっていた。
●半年後(令和6年4月1日)の予測は、今回調査時点と比べて19.8ポイント悪化し+3.9ポイントとなった。物価の上昇等、先行きに対する不透明感が影響しているものと推察される。
●地域毎で見ると今回調査時点の地価動向DIは手取川地区が最も高く+44.4ポイント、続いて県央地区が+32.7ポイントであった。また最も低かったのは能登地区の▲60.0ポイントであった。
●金沢市は、前々回調査での+45.0ポイント、前回調査での+44.7ポイントに引き続き、今回調査においても+47.9ポイントと、依然として高水準となっている。一方、小松市においては、前回調査での+25.0ポイントから悪化し、今回調査においては±0.0ポイントとなった。
●半年後の予測値については、、能登地区が改善している一方、奥能登地区・県央地区・手取川地区では、予測値が悪化している。
※その他の詳細は、p.7~11参照。
② 商業地
●今回(令和5年10月1日)の県全体の地価動向DIは+29.9ポイントであり、前回(令和5年4月1日)と比べると4.9ポイント改善した。なお、前回時点における半年後の予測値は+14.9ポイントとなっていた。
●半年後(令和6年4月1日)の予測は、今回調査時点と比べて7.4ポイント悪化し+22.5ポイントとなった。観光需要等が回復傾向にあるものの、先行きについてはやや慎重な見方も影響しているもの推察される。
●地域毎で見ると今回調査時点の地価動向DIは県央地区が最も高く+43.2ポイント、手取川地区で+37.5ポイントとなった。一方、能登地区は▲60.0ポイント、能登地区は▲33.3ポイントと、県北部についてはマイナスの数値となっている。
●金沢市は、前回調査時点の+55.3ポイントに引き続き、今回調査においても+51.4ポイントとなった。また、半年後の予測は+35.1ポイントとなっている。一方小松市は前回調査時点の+28.6ポイントからやや悪化し±0.0ポイントとなった。半年後の予測は▲16.7ポイントとなっている。
●半年後については、能登地区・南加賀地区が改善している。一方、奥能登地区・県央地区・手取川地区では悪化と予測されている。
※その他の詳細は、p.7、8、12~14参照。
(2) 石川県全体の不動産市場の動向
① 土地・新築戸建
●今回(令和5年10月1日)の県全体の市場動向DIは▲16.4ポイントであり、前回(令和5年4月1日)と比べると5.8ポイントの悪化となった(なお、前回時点における半年後の予測値は▲2.9ポイント)。
地域毎では、今回調査時点の市場動向DIはいずれもマイナスであった。最も高い地域が南加賀地区で▲9.1ポイント、最も低い地域が能登地区の▲42.9ポイント。
半年後については、能登地区・県央地区・手取川地区が改善、奥能登地区・能登地区が悪化と予測されている。
② 中古マンション
●今回(令和5年10月1日)の県全体の市場動向DIは、▲15.8ポイントであり、前回(令和5年4月1日)と比べると3.0ポイントの悪化となった。(なお、前回時点における半年後の予測値は+1.0ポイント)
半年後については、県央地区・南加賀地区が改善、能登地区・手取川地区が横ばいと予測されている。
なお、奥能登地区は未回答であった。
③ 中古戸建
●今回(令和5年10月1日)の県全体の市場動向DIは、▲6.8ポイントであり、前回(令和5年4月1日)と比べると1.0ポイントの悪化となった。(なお、前回時点における半年後の予測値は+7.6ポイント)
半年後については、奥能登地区が横ばい、能登地区・県央地区・手取川地区・南加賀地区が改善と予測されている。
Ⅴ.不動産賃貸市場の動向等、その他詳細については、下記本文をご参照ください。