第17回不動産市況DI調査(令和6年(2024年)6月21日公表)

2024.06.20

Ⅰ. 調査の概要
 令和6年4月1日を基準とし、過去半年(令和5年10月1日~令和6年4月1日)の不動産市場の推移に関する実感と、この先半年(令和6年4月1日~令和6年10月1日)の不動産市場の動向に関する予測について、(公社)石川県宅地建物取引業協会会員に対しアンケート調査を実施し、(公社)石川県不動産鑑定士協会が石川県不動産市況DIとして集計、分析したものです。
なお、本アンケート調査は、毎年4月と10月の年2回実施します。
(発送数:974 有効回答数:234 回答率:24.0%)

今回の第17回調査では、令和6年1月1日に発生した能登半島地震の不動産市場に与える影響も
追加しておりますので、下記ファイル(第17回市況調査結果)を合わせてご確認下さい。

Ⅱ. 本調査の地域区分
 本調査では、石川県内を下記の通り区分し、アンケート調査を実施しました。
また、区分した各地域を下記の【区分名】のように称することとし、記載にはこの区分名を用いています。

【区分名】
1.【奥能登地区】輪島市、珠洲市、能登町、穴水町
2.【能登地区】七尾市、志賀町、羽咋市、宝達志水町、中能登町
3.【県央地区】金沢市、かほく市、内灘町、津幡町、野々市市
4.【手取川地区】白山市、川北町
5.【南加賀地区】小松市、能美市、加賀市

Ⅲ. 回答者の属性
 回答者の属性の詳細は本文(p.1参照)記載の通りです。

Ⅳ.集計結果の概要
(1) 能登半島地震について

●能登半島地震の不動産市場に与える影響は、県全域で▲7.6ポイントとなっており、負の影響がやや上回る結果となった。
●地域別では、奥能登地区で▲100ポイント、能登地区で▲27.8ポイントとなっており、地震による負の影響が顕著に見られる。この他、県央地区▲4.6ポイント、南加賀地区が▲13.0ポイントと負の影響が上回る結果となった。一方、手取川地区は+12.5ポイントと正の影響が上回っている。
●「大きな負の影響」及び「やや負の影響」の割合が大きい地域は、奥能登地区、能登地区、南加賀地区、県央地区、手取川地区の順となっており、地震による被害の状況は概ね一致する。
●賃貸型応急住宅(みなし仮設住宅)については、地震後に大きな需要が生じたが、賃貸は一時的でインフラが整えば戻っていくという意見が多く見られる。
●中古住宅については、売れている・動きがこれから大きくなる意見が多い。被災された方は高齢者が多く、分譲住宅のターゲット層とはマッチしないとの声もある。
●奥能登地区は耐震性が不十分な建物が多く、住宅の減少が著しい。今後どの程度の人が流出するか不透明であり、不動産市場の将来を予測することは困難になっているとの意見が見られる
※その他詳細はP9を参照

例年通りの調査項目(地価動向と不動産取引市場の動向)につきましては下記をご確認ください
「住宅地と商業地の地価動向」はP5~
「土地・新築戸建」「中古マンション」はP6~
「中古戸建」はP7~